いつ破裂してもおかしくない・・

北関東へ貯水槽の劣化診断へ伺っています。

今回の受水槽は日立製FRPパネルタンク2槽式サイズは4.0×8.0(4.0+4.0)×3.0mH 最大96トン

補強材は内部補強式 複合板(保温パネル)仕様です。


この受水槽は非常に劣化が激しく全ての点検を載せてしまうと説明が出来ないので、一部の除き簡素化させて頂きます。

それでは劣化診断開始します。外部から検査していくと一番の問題点が見えてきます。

外部全体

補強プレート

ボルトの腐食

今回はこの劣化をメインで話していきます。この受水槽は仕様でも伝えましたが内部補強式になります。

内部には沢山のステーが付いていまして、そのステーを外部で締結しているのが、このボルトと外部プレートになっています。

そしてこの受水槽の最大容量は96トンです。有効容量も75トン位はあると思われます。って事はもの凄い水圧が外部に掛かっているのは言わずともお解り頂ける思います。

その内部補強を外部で支えてるボルトが今にでも折れてしまいそうです。

これ・・・・ 折れたら一発でバランスが悪くなり破裂へ向かうでしょう!そのなる前に全てのボルトを交換する必要があります。

そして皆さんはこんなに劣化してしまうと水槽自体は交換だよね!そう思うでしょうが補修は可能です。

その理由は次の写真に(受水槽の底面)

基礎(RC) 架台

この受水槽を支える基礎と架台がシッカリしてるからです。

弊社では色々な補修を成功させてきました。だからこそ

どんなに受水槽を補修しても基礎が駄目の場合は倒壊してしまうからです。

それからこの受水槽は以前にも沢山の補修歴があります。

例えば・・・

何か補修している  

複合板上から補修

アクアボンド系?

そして簡単な補修だけは、何処かの業者様が手掛けています。

その補修も構造上では意味がない方法で行われている為に、もし弊社で補修する事になった場合は全て剥離する必要があります。
お金を掛けて補修したのに・・・お金を掛けて補修箇所を剥離するなんてバカバカしいとは思いませんか?なので一時的な補修でも、構造上に適した補修方法を補修段階前に打合せが必要です。
結局は補修したが、ドンドンと受水槽の劣化が進行して誰も補修出来なくなる・・・

そうは言っても、貯水槽の構造が解らないから言いなりになっちゃう・・気持ちは解りますが!

そんな時は第三者の意見って重要ですよ!

そして弊社の無料診断をご活用ください。

出来る内容出来ない内容とハッキリ説明させて頂きます。

また、メリットとデメリットもご説明しています。
 

無料診断(点検)よろこんで!!

茨城県まで受水槽無料診断に伺っています。

今回の事例は防水屋さん(屋上防水とか専門らしい)に

受水槽の漏水工事を依頼したが、漏水が止まらないとの相談です。

受水槽は日立製FRPパネルタンク2槽式です。

サイズは2.0×4.0(2.0+2.0)×2.0mH ジャンボパネル複合板

※複合板とは・・・ 保温パネルが外部に付いている仕様の事です。

片側の接合部付近から漏水しているとの事です。

それでは内部の覗いていきます。

真ん中縦接合部にFRPライニングしています。

よく見るとFRPに若干の乳化(水分による硬化不良)が見られました。

しかし、漏水量が多い為、乳化が施工不良での漏水とは思えません。

他にも原因があると思われます。

そこで疑わしいのは日立製という事です。

実は日立製のFRPはクラックが入り易く色々な現場で漏水を発生させていますので

詳しくもう一度内部から観て見ましたが、水も入っているのでよく解りません。

そこで外部から確認をしなければなりませんが複合板が邪魔になり

担当者の方へ複合板を外してもいいですが? 許可を貰い外して行きます。

※何故、許可をもらったかと言いますと、大体が複合板の復旧が出来ないからです。

この写真が複合板の内側本体FRPパネルです。

亀裂があり漏水しています。

この亀裂が原因で止まらないのです。

そこで担当者の方が言いました。

何故、防水屋さんは気付かなかったのかと・・・

言いたい気持ちは解らなでもありませんが!!!

残念ながら受水槽の仕組みが解らない防水屋さんでは限界があります。

逆によくFRPライニングをしたなって褒めてあげたい位に思えました。

この様に経験と仕組みを熟知している我々プロにお任せ頂ければ漏れ方を

見るだけで漏水原因が解る場合もあります。

因みに、この現場に関しては再度防水屋に原因箇所を施工して貰うとの事です。

この様に無料診断を行えば解決する事も沢山あります。

まずは相談してみてください。

法令点検などで指摘される6面点検とは・・・

会社に居るのが久々なのでHPの更新を心掛けています。

訪問先でHPを見させてもらってるよなど・・・HP更新の励みになっています。

感謝!!

さてさて・・・有効容量10以上の貯水槽は法令点検の義務があります。

その点検表の中で6面点検と言う記載があります。

また6面点検が不可と記載されてしまうケースもあります。

この6面点検不可をどう対処したらいいのか質問を頂く事もありますので記載します。

結論から載せます!

この場合は基本的に施主様が対応する方法は貯水槽の入替しかないと思います。

ただし・・・・・!!!!

6面点検の必要性として取替時や新設時に当てはまるので現在使用している貯水槽は

現在6面点検が出来ない状態として点検しました。

そんな内容なので重く考える必要はありません。

では6面について詳しく説明していきます。

①天井部

②〜⑤壁面

⑥底面

貯水槽外部から6面すべて検査出来ないと不可及び×印が付きます。

大体の場合は底面の点検不能が原因で×印になります。

※特に埋設RC槽など昔から使用している施設が多いです。

では6面点検が出来ないと補修とか出来ないのか?

そんな事はありません。

補修して長く使って頂くのに現在問題はありません。

※6面点検不可・・・これだけは指摘事項に残ってしまいますが・・・

入替時や新設時に設備上で施工不可能だから6面点検出来なくても仕方ないは

通りませんので気を付けてください。

国土交通省の建築保全業務共通仕様書が東日本大震災の貯水槽倒壊の現状を受け、変更になってから5年が近づいています。

全国の公共施設では、これを受け給水衛生機器の受水タンク・高置タンクの5年に一度の長期点検を行うことと思いますが、もうお済ですか?

当社では、東京、神奈川、埼玉、山梨、静岡、長野においては、出来る範囲で対応しています。(これ以外の方ごめんなさい)

1年に一度の点検は作動確認や目視での点検が主なのですが、この長期点検はちょっと厄介です。

点検項目としては槽本体のたわみの計測や水平度や不等沈下の計測

接合部ボルトの強度検査

槽基材(FRP)の硬度測定となっています。

専門の機器と、貯水槽の構造に関する知識がある程度はないと出来ない内容となっています。

それだけ東日本大震災での受水タンクや高置タンクの被害が多かったということなのでしょう。

普段からのしっかりした管理によって、水道水は守られていますので、キチンと点検はしておきましょう。

作業としては、年に一度の清掃点検に合わせてするのが、費用を抑えられていいと思います。

基本的には水を払った状態での検査が基本ですが、当社で水抜きから清掃まで行うことも可能ですので、お問い合わせください。

なお、点検日の指定が難しい場合がありますので、ご了承ください。

貯水槽の排水方法は?

多くの質問の中に貯水槽の排水ってどうするの?

そんな質問について解説したいと思います。

貯水槽と言っても多種多様です。

なので一概に全部が同じではありません。

今回は二種類の排水方法を説明したいと思います。

貯水槽(水を貯める装置)はトラブルや清掃などメンテナンスを行う為に排水を行わなければなりません。

その為、基本的にはドレン菅が取付てあります。

ドレン管の先端にはバルブが付いていますので解放してもらえば排水が開始します。

赤いバルブを回すと排水を開始します。

設置しているロケーションによりドレンバルブの解放調整が必要な場合があります。

例えば地下に設置している貯水槽などは排水先に水中ポンプなどが置いてあり地上へ送るなど

しています、その排水量が少ないとドレン解放量が勝ってしまい地下室が浸水する事があります。

ポンプなどが置いてある場合は特に注意してください。

それと・・・忘れてはならない事がまだあります。

①貯水槽へ入る給水を止める事。

 折角抜いてるのに貯水槽の水が減ると勝手に給水が始まるので、いつまでも水が減らないなんて

 事になってしまいます。

②ポンプユニットを停止する。

 しっかりと電極操作している所が多いですが、万が一でもポンプの空運転が発生すると

 故障の原因になりますので確実に停止処理しましょう。

先程はドレンバルブが付いている貯水槽の説明をしましたが

ドレンが付いていない場合もあります。

え?  なんで?

そう思う事もありますよね!

でも実在します。

代表的には

①家庭用などで使用している極小さい貯水槽など

②埋設RC(コンクリート)槽など

上記の貯水槽はドレンが付いていません。

理由としては

家庭用は小さいのでドレンを付けるスペースがない

埋設RC槽は埋設の為に自然排水が出来ないので設置しない。

それではどうやって排水すればよいのか・・・

一番効率がよいのは水中ポンプをいれて排水する事

※家庭用の場合は点検口がないと水中ポンプも入らないので不可能になりますし水が抜けても

何も出来ない場合があるので気を付けてください。

さて、排水はしましたが・・・槽内へ入るのは基本的にNGです。

免許がないと基本は入れません。

どうしても・・・入るなら

入る前にゴム手袋と長靴を次亜塩素酸ナトリウム5%で消毒をしてください。

また槽内もしっかり消毒をしてください。

それから・・・重要!!

酸欠にならないように酸素濃度を測る事

特に槽内にサビが多いなどは注意が必要です。

もし・・・可能なら専門業者に依頼して対応するのがベストです。

事故になる前に・・・・

異常気象での配管凍結が多発しました。

強烈な寒気が入り1/25(月)甲府市は-7.5℃と異常な寒さでした。

土日と学校関係はお休みで水の動きがなく、月曜日の寒気により給水管(ボールタップ)までの

配管が凍結するのが続出しました。

凍結すると定水位弁が満水と勘違いをするので給水がなく受水槽は渇水します。

断水になってしまい不便な状態になります。

暖冬と言われていますが、異常気象も多く極端な天候です。

想定範囲を超える事が起きますので注意をしてください。

そんな事を言われても凍る時は凍る・・・・当たり前ですね。

そこで緊急時の対処方を少し載せます。

①もしあればジェットヒーターを使い配管を温める。

 大体の配管には保温材が施工されています、ラッキングカバーの下はウレタン材や防水ビニールが

 ありますので近々で使いますと保温材が溶けて収縮しますので多少の距離で暖めてください。

 この方法が一番効果絶大ですので復旧が早いです。

 配管内と氷が解ければ給水が始まり復旧まで溜まれば自然に断水解除になります。

②ドライヤーなどで集中的に暖める。

 受水槽周辺にコンセントなどがないので延長コードなどを使用し、温風が少ないので

 なるべく集中して暖めてください。

 根気が一番の解決策となると思います。

温める事しか解決策はないので段ボールなどで温めた空気を逃さない工夫も

した頂けると溶けるの早いと思われます。

さてさて、上記では緊急策をお話ししましたが。

予防策も考えなければなりません。

現在の想定を超えるにはそれなりの保温効果UPを考えなけれな意味がありません。

そこで考えられる保温効果UPは何かと考えました。

①配管に遮熱塗料を塗る。

 遮熱塗料は塗料内に細かなビーズが入っています。

 このビーズが塗料内に空間を作り遮熱及び保温効果を高めます。

 薄い鉄板に遮熱塗料を塗り白熱球で温めると熱が遮断され暑くならないのがテストで確認されました。

 因みに遮熱塗料なしでは熱くて触れない程です。

②ヒーターを入れる

 寒冷地では配管保温材の中にヒーター線をいれて保温しています。

 これは効果がありますが。

 冬季は電気量が高くなります。

③保温材の厚さを太くする。

 寒冷地仕様では配管断熱材を厚めにしています。

 首都圏などは寒冷地仕様にするだけでも意外と大丈夫かも知れません。

④ ①〜③を同時施工する。

  最強の保温です。

実際に配管が凍結すると、場所により被害が甚大です。

また復旧にも労力が掛かります。

復旧作業中に、まだ水が出ないのか??? など厳しいお言葉を頂く事も しばしば・・・

想定外の事態に備える準備も考える時期かも知れませんね!。

極端に水位が低い受水槽は・・・

久々に山梨県に帰ってまいりました。

山梨県民の皆さん・・・対応が遅くなり申し訳御座いませんでした。

さて、甲府市にあるビルの受水槽を現場調査に伺いました。

そこでステンレスにサビが発生していたのでご報告したいと思います。

今回のサビは受水槽の槽内に発生しています。

この部品はステーボルトと言います。

ステンレス304(SUS)で構成されていますが、基本サビに強いのでサビが発生する恐れは低いです。

では何故サビが発生するのでしょうか?

それは次の写真に答えがあります。

ボールタップの取付けてある位置に注目です。

もの凄く低くと思いませんか?

これが初期段階からとは思えません・・・

だとしたら、低くした原因があるはずです。

今回は原因の事には言及しませんが、この低いボールタップが気相部を大きくし

通常は水の中にあるステーボルトを塩素ガスの充満している気相部へと出してしまっている

のが原因です。

この様にボールタップ(副管)を長くするのは限度があり、気相部を大きくすると

色々な支障も出てきます。

①サビの問題

②通常は水の中にあるパッキン材の乾燥

③その他

このように気相部はステンレスさえサビが出る要素があります。

例えば、水の使用量が少なくなったから受水槽の水量を減らそうとか思っても

簡単に行うのは控えてください。

弊社では無料診断も行っておりますのでご相談くださいませ。

受水槽移設工事で特殊部品を披露

今回は山梨県の山奥から山奥へ受水槽を移設する為にお伺いしています。

通常は受水槽の移設は劣化状態から判断して無理のケースが多いですが

この受水槽はプレハブ小屋の中にありFRPの劣化が少なかったのでお受け致しました。

この受水槽はセキスイ製FRPパネルタンクでサイズは3.0×3.0×2.0mH(ジャンボパネル)です。

本当はバラさずに運びたいのですが

絶対無理なので傷をつけないように解体していきます。

ユニックでパネルを吊って解体中

ある程度解体していくとセキスイ製タンク特有のコーナーブロックが出てきます。

このダイヤ部がコーナーブロックです。

外してみましょう!!

これが原因の漏水が多いです。

それではどんどん解体していきます。

手に持ってるペラペラしてるのが接合部パッキンです。

最初は弾力があり厚みのありますが経年劣化でこんなに薄くなっちゃいます。

こちらが新品のパッキン(セイスイ製の純正品)

厚みがありますよね!!!

これはサザエではありません(笑)

新品のコーナーブロックです。

グルグル巻いているのがシールパッキンと言う物です。

止水効果が高いですが劣化すると著しく柔軟性をなくし漏水を発生します。

さてここまで色々と部品を掲載するとセキスイさんに怒られそうなので

この辺で打ち止めします(汗

受水槽を移設するとなるとボルトもパッキンも全て新品へ交換が必要です。

なかなか見る事が出来ない部品を見せる事ができて何よりだと思います。

排水口の空間確保と言われて困ってませんか?

爆弾低気圧で北海道が凄い事になってます。

また、日本海側も例年にない大雪で被害が多発しています。

まずは、心からお見舞い申し上げます。

さて、貯水槽の法令点検で多くの指摘事項を頂いてしまった・・・・(汗

そんな話を多く聞いています。

そんな中で排水口の空間確保の指摘が多いみたいです。

排水口の空間確保とはなんぞや????

例を挙げてみます。

上の配管がドレン菅 下が排水口です。

今回の場合は隙間ないですが、排水口内までは入っていません。

しかし空間確保は15cm以上が義務付になってます。

では、空間確保は何故必要なんでしょうか?

それは、排水の詰まりやトラブルなどにより汚水が逆流し槽内まで

汚水が入り込む可能性があるからです。

万が一にも入ったらと思うと『ゾッ・・・』しますよね!

そこで逆流してもドレンやオーバー管を伝わる事にならないよう

15cm以上の空間が必要なんです。

なら空間を作る為にどうしたらいいのでしょうか?

この現場の答えとして↓↓↓

切り易い塩ビ管を切断しました。

これで空間は確保出来ました。

今回の場合は空間確保が容易い現場でしたが、中には簡単に出来ない現場もあります。

疑問や質問は相談してれば解決できる事が多いですよ。

貯水槽の最大容量と有効容量について

前回は2槽式貯水槽についてお話させて頂きました。

そこで第二弾としてお問合せが多い貯水槽の最大容量と有効容量について説明していきます。

まずは最大容量からお話しします。

今回はFRP製パネルタンク1槽式で説明致します。

このFRPパネルタンクの大きさが、縦2m 横2m 高さ2mだとします。

最大容量なので単純に全体の体積を求めれば答えは出ます。

(2.0×2.0×2.0=8=8トン)

難しい事を考えずこの貯水槽へは8トン入る計算になります。

それでは有効容量はどうでしょうか?

こちらは難しく考える必要があります(笑)

先程の最大容量の話に少し戻りますが・・・本当に8トン入れてしまうと破裂する可能性も出てきます。

また、最大まで入らない様にオーバーフロー管から水が抜けるようになっています。

そして満水をオーバーフロー管より下で制御するように電極管理・定水位弁管理・ボールタップ管理

をしています。

それでは貯水槽の下側(底面付近)について話します。

底側にはドレン管(排水処理)とポンプへ送る送水管などがあります。

ドレン管は全部排水するように底へあるのが一般的です。

ポンプへ送る管は沈殿物(砂など)を吸い込まないように底より少し上が一般的です。

また渇水になった場合にポンプを自動停止する電極管理もありますので

底でも水が使える範囲が決まってしまいます。

そこで有効容量がどの位なのか計算しないとならなくなります。

例)

上部の満水位置が上部より30cm下が満水位置

底部の送水位置が下部より30cm上が渇水位置

そんな場合の計算式

高さを200cmとして(上30cm+下30cm)を引いて水量を計算します。

200cm―60cm=140cm(1.4m)

縦と横の長さは変わらないので

縦2.0m×横2.0m×高さ1.4m=5.6=5.6トン

今回の例で挙げた有効容量は5.6トンとなります。

実際は考え方が色々でオーバー管と送水管との間で計算する方もいます。

ですが、実際に使える有効容量が一番だと思います。

例外もありますが一般的には最大容量の75%〜70%の範囲が多いです。

参考にしてください。

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