貯水槽の最大容量と有効容量について
前回は2槽式貯水槽についてお話させて頂きました。
そこで第二弾としてお問合せが多い貯水槽の最大容量と有効容量について説明していきます。
まずは最大容量からお話しします。
今回はFRP製パネルタンク1槽式で説明致します。
このFRPパネルタンクの大きさが、縦2m 横2m 高さ2mだとします。
最大容量なので単純に全体の体積を求めれば答えは出ます。
(2.0×2.0×2.0=8=8トン)
難しい事を考えずこの貯水槽へは8トン入る計算になります。
それでは有効容量はどうでしょうか?
こちらは難しく考える必要があります(笑)
先程の最大容量の話に少し戻りますが・・・本当に8トン入れてしまうと破裂する可能性も出てきます。
また、最大まで入らない様にオーバーフロー管から水が抜けるようになっています。
そして満水をオーバーフロー管より下で制御するように電極管理・定水位弁管理・ボールタップ管理
をしています。
それでは貯水槽の下側(底面付近)について話します。
底側にはドレン管(排水処理)とポンプへ送る送水管などがあります。
ドレン管は全部排水するように底へあるのが一般的です。
ポンプへ送る管は沈殿物(砂など)を吸い込まないように底より少し上が一般的です。
また渇水になった場合にポンプを自動停止する電極管理もありますので
底でも水が使える範囲が決まってしまいます。
そこで有効容量がどの位なのか計算しないとならなくなります。
例)
上部の満水位置が上部より30cm下が満水位置
底部の送水位置が下部より30cm上が渇水位置
そんな場合の計算式
高さを200cmとして(上30cm+下30cm)を引いて水量を計算します。
200cm―60cm=140cm(1.4m)
縦と横の長さは変わらないので
縦2.0m×横2.0m×高さ1.4m=5.6=5.6トン
今回の例で挙げた有効容量は5.6トンとなります。
実際は考え方が色々でオーバー管と送水管との間で計算する方もいます。
ですが、実際に使える有効容量が一番だと思います。
例外もありますが一般的には最大容量の75%〜70%の範囲が多いです。
参考にしてください。