400トン近い受水槽の補強工事
さて、4月は大型受水槽を1ヵ月掛けて補強作業を行っていました。
現場は神奈川県になります。
受水槽のサイズは10.0×11.0(5.0+6.0)×3.5mH 2槽式の三菱製です。
最大容量は385トン 320世帯の集合マンションの受水槽です。
大きいので写真も全部が写らないので天井部のみ公開します。
隣の立体駐車場からの撮影
水槽を見るとコーティングもされていますが、FRPが劣化もあり天井部は歩くと凹む箇所もあります。
さて、この受水槽ですが、どんな補修を行ったかと言うと・・・
外部天井部FRP樹脂ライニング
槽内接合部FRP樹脂ライニング
劣化防止コーティング
配管保温コーティング
上記の4工程になります。
今回は内部の補修工事について観て行きましょう。
こちらは 施工前(副槽側 10×6×3.5mH 210トン)
施工前 (正槽側 10×5×3.5mH 175トン)
この受水槽を片側づつ接合部FRPライニングを行うんですが・・・
断水を2週間頂くなんて、もちろん出来ません。
そして仮設受水槽を何台置いても賄うだけの水量を確保出来ません。
そこで・・・・
片槽運転にするのですが、片側に170〜210トン近くの水量を入れてしまうと間違いなく仕切板が破損して工事どころではありません。
なので・・・・
常時100トン近くまで自動減水をする為にボールタップ配管を長くして水量制限を行いました。
(何故100トンなのかは計算して一番適切だろうと導き出しました。)
小さい配管は既設配管 青い配管が減水する為に長くした仮設配管です。
これだけ長くしても100トン近い水量があるんですよ(汗
さてこれで施工しても仕切板の破裂は回避出来ました。
次に仕切板を施工する時に断水を頂く事になるんですが、通常は正槽・副槽と同時に施工を行い1日だけ断水を頂きます。
今回の場合は施工範囲も多いので大量の樹脂を使います。
施工後に直ぐに片側に水を入れると臭いが水に移る恐れもあります。
なので2日の断水を頂きました。
この2日は連続ではなく1週間後にもう一度と断水というかんじです。
作業風景です。
槽内作業中は水が少しでもあると施工不良を起こしますので乾燥作業は細心の注意で行ってます。
この現場は槽内に沢山ほ補強材が入っています。
この補強材を外したいのですが片側には常時100トンの水圧が掛かっているので外して作業は出来ません。
今回は補強材がある場所のFRPライニングは行わない方向で施工しています。
それではFRPライニング後の写真です。
施工後(副)
施工後(正)
また三菱製のFRPパネルタンクは仕切板の破損が多く清掃業者さんが清掃中にパネルが割れるなんで報告もありますので。
接合部以外もFRPにて補強処理を行いました。
これだけでも補強するとしないとでは大きな違いです。
この様に大きな受水槽を施工するには施工中のトラブルが無いように沢山の知識がないと施工が出来ないです。
無理をすると臭いが出たり、手抜き工事が発生します。
今回は片側を全て施工したら臭い対策として養生期間を2日間を置いてから水の入替を行いました。
また、施工に辺り 管理組合の総会にて説明も行い万全に作業を行っております。
実績と知識のある弊社では無理な施工は行いません。
それで断水が他の業者より多くなったとしても皆様の水を安全に使って頂く為には必要な事と思って
おります。
大きいから施工不可能と思われている方、地震が心配と思われているなど・・・
新規の入替より必ず補強すれば強くなります。
お問合せ頂ければ現場調査やアドバイスは無料で行っております。
是非ご活用くださいませ。