今回は市営住宅の受水槽の清掃点検です。
いつものように貯水槽のカギを開け、受水槽に入る水を止めます。
その後、中に貯まっている水を排水します。
先に受水槽に入る水を止めないと、水を排水してもどんどん給水されて水が無駄になってしまいます。
水を抜いている間に、ポンプの運転状況の確認や塩素濃度の確認などをします。
状況にもよりますが、意外と水抜きの時間がかかるので、時間短縮のために同時進行で作業を行っていきます。
排水が終わると洗浄、消毒、内部の点検と続きます。
作業は順調に終わりましたが、外部に問題があります。
天井のFRPの一部が下がって、水たまりが出来てい るのです。
当然新品の時は水たまりが出来ることなどありません。
天井部分のFRPが劣化して強度が落ち、重力に負けて下がってきているのです。
水たまりが貯水槽上部に出来る事は、衛生上良くないです。
ですがもっと重要な事は、貯水槽の強度がかなり低下しているという事です。
このまま放置するとどんどん天井が下がって、水たまりが大きくなっていきます。
やがて曲がりにFRPが耐えきれなくなり、割れてきます。
少し割れる程度ならまだいいのですが、FRPがさけて水が貯められない状況になることがあります。
こうなると今回の団地などは、たくさんの人が生活しているので大変な事になってしまいます。
マンションやアパートなど生活に直結している建物は、このような事故への注意が特に必要です。
貯水槽の耐用年数は15年ですが、実際には15年経過していない貯水槽でもこのような事故は起きています。
どうせ1年に1度清掃するのですから、貯水槽の知識をしっかり持った会社に清掃点検を依頼する事が、このような事故を防ぐ一番簡単な方法ではないでしょうか?